株式市場を知ろう

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株式市場には発行市場と流通市場があります。すでに発行・流通している株式を投資家間で売買する市場が流通市場で、一般的にこの流通市場が株式市場と呼ばれています。証券(株式・債権など)の売買取引を行う施設は証券取引所と呼ばれ、日本最大の証券取引所は東京証券取引所で、東証と呼ばれています。東証が運営している株式市場は東証一部・二部、そしてジャスダックとマザーズです。

東証一部と東証二部

東証一部は審査基準が最も高い株式市場で、上場するためには2,200人以上の株主数が必要であり、2万単位以上の流通株式数も条件になります。他にも時価総額、事業継続年数、純資産の額、合併等の実施の見込みなどに関し、合わせて12の要件があります。これらの要件を満たした上で、厳しい審査にも通過して上場を果たしているため、上場している企業は、企業としての価値が高く、社会に認められている国内外を代表する大企業です。倒産するリスクが低い企業でもあります。東証二部は国内外を代表する中堅企業が、市場第一部への昇格を視野に入れて上場する市場です。東証一部と同様に12の要件を満たさなければなりませんが、株主数は800人以上、流通株式数は4,000単位以上、流通株式時価総額が10億円以上などのように東証一部よりも基準が緩くなっています。

マザーズとは

マザーズは平成11年11月に東京証券取引所に創設され、市場第一部へのステップアップを考える成長企業対象の市場と位置付けられています。マザーズの上場のための要件は、株主数が200人以上、流通株式数が2,000単位以上などとなっており、利益や純資産の額は要件に含まれていません。東証1部、2部と比較すると要件の基準はかなり緩くなっています。このため、マザーズには、財務体質面でそれほど安定していないベンチャー企業であっても早い時期に上場することが可能になっています。これがマザーズの大きなメリットでもありますが、ただ、そうなると投資家には取引の際、不安が残るため投資家保護の目的で、上場後に企業による説明会の開催が義務づけられています。また、マザーズは基本的に上位市場への昇格を前提とした市場であるため、マザーズに無期限にとどまることはできません。それで、上場後10年が経過すると、市場第二部へ変更するか、マザーズ市場にとどまるかの選択をしなければなりません。適合性確認手続きを実施した上で、適当と判断されればマザーズ市場へ継続上場ができます。また、時価総額が大きな企業の場合、市場第一部へ変更することもあります。本則市場と同水準の上場維持基準を充足しない場合は上場廃止(受け皿市場)になります。

ジャスダックとは

ジャスダックは、もともとは1963年に日本証券業協会が設立した店頭登録制度で、その後大阪証券取引所を経て、2013年7月以降は東京証券取引所によって運営されています。主に新興企業を対象としていますが、店頭登録制度時代からの長い歴史があるため、上場してから数十年が経過している中堅企業も存在します。ジャスダックに上場するための要件には利益や純資産の額が含まれますが、株式数の要件はマザーズよりも少なくなっています。ジャスダックはスタンダードとグロースに分かれており、スタンダードには、ある程度企業として成長し安定している企業が上場しています。また、スタンダードへの上場は直前期の純資産が2億円以上ある事が条件です。一方、グロースには成長の可能性を有している発展途上の企業が上場しており、直前期が赤字でなければ上場が可能です。ジャスダックから東証1部、2部への変更が可能ですが、マザーズとは異なり、上位市場への昇格の前提はありません。ジャスダックとマザーズには新興企業が多く上場しているため、急成長を期待できますが、業績が不安定で倒産のリスクも高いため、株価の変動が大きくなるというデメリットがあります。